こんにちは。たいむ(@mr_thyme)です。
今回は私が所有する最高の日本製革靴メーカー、オリエンタル(Oriental)についてご紹介します。
これから社会人になる学生の方、
ちょっといい革靴を買いたいけど何を買おうか迷っている(もしくは何がいいかわからない)方、
参考になれば幸いです。
Contents
1オリエンタルというブランドを知っていますか?
オリエンタルという靴メーカーを知っているかと聞くと割と知っていると答える方が多いです。
なかなか知る人ぞ知るメーカーだと思っているので最初は驚いていたのですが、
その方達が知っていたのは「オリエンタル」ではなく「オリエンタルトラフィック」という別の靴メーカーのことでした。
街中や商業施設によくあるので、皆さんも見たことがあったのでしょう。
女性のパンプスなどを扱っているメーカーで、素晴らしいメーカーの一つではあると思います。
しかし今回紹介するのは、「オリエンタルトラフィック」から「トラフィック」を引いた
「オリエンタル」というメーカーです。
「オリエンタルトラフィック」について知りたい方は、そっとこのページを閉じて、別のサイトを開いた方がいいと思います。
それでは早速、紹介していきましょう。
1−1 オリエンタル(Oriental)は奈良のメーカー
国産靴ブランド「オリエンタル (Oriental)」は、
1957年に奈良の大和郡山にて設立されたオリエンタルシューズの自社ブランドです。
国産でヨーロッパの靴に負けない靴づくりを目指し、
クオリティの高い紳士靴を提案しています。
(オリエンタル公式HPより引用)
セレクトショップのオリジナルシューズなど、
OEM生産も行なっています。
(OEM生産とは、他者ブランドの靴を生産することを指します)
例えばビームスFの靴は、オリエンタルが作っているのではないかと噂があるようです。
OEM生産で培われた技術が、オリエンタルにはたっぷりと詰まっております。
1−2 アノネイ社のカーフなど、上質な素材を使用
アッパーにはアノネイ社のカーフなど(その他もありますが省略します)を使用しており、革質は申し分ありません。
革の会社なんて言われても知らないという人は、触ってみると、そうでない革とは違うことがわかると思います。
正直いうと私もそこまで革質について詳しいかと言われたらそうでもないのですが、やっぱり比べるとわかります。
そして比べてみると面白い。
きめ細かさとか、言われてもよくわからないじゃないですか。
画像だけ見てもわかりませんが、触ったり間近で見比べてみると、わかるんですよ。
また、磨くとより顕著に現れます。
いい革質のものは、磨くと「応えて」くれるような気がします。
「磨いてくれてありがとよ!」と靴が言っているかのような錯覚に陥ります。
これも言葉にしづらいので(禁句)、実際に感じて欲しいところ。
オリエンタルの革靴はまさにそうで、触っても、磨いても、
一流の革質感があります。
1−3 他にはない驚愕のはき心地と美しさ【グッドイヤーマッケイ製法】
オリエンタルの靴を最初に見て、一番驚いたのが、
「前半はグッドイヤーウェルテッド製法、後半はマッケイ製法」にて製作していること。
ちなみにオリエンタルの靴全てがその製法で作られているのではなく、「グッドイヤーマッケイライン」というラインの靴のみ、その製法にて製作されています。
グッドイヤーラインも存在し、もちろん素晴らしい出来なのですが、
今回はグッドイヤーマッケイラインについてお話しします。
繰り返しますが、
靴の前半部分をグッドイヤーウェルト製法
靴の後半部分をマッケイ製法
にて製作している、オリエンタルのグッドイヤーマッケイラインの靴。
こちらの製法、製作工程がかなりしんどいらしく、ほとんど作っているメーカーはないようです。
しかしそんなしんどい作業を超えて作られた靴はやはり素晴らしいものがあります。
1−3−1 はき心地がやわらかい
新品の革靴って固いじゃないですか。
試着した時なんて「柔らかくなるまでこの固さに慣れなきゃあかんのか」と絶望したことが何度かあると思います。
(それが革靴の良さでもありますが)
グッドイヤーマッケイラインは違いました。
試着して歩いてみても、嫌な(固くて歩きづらい)感じがありません。
たまたま足の調子が良かったのかと思い、近くにあった宮城興業の靴(グッドイヤーウェルト製法)を試しばきしたのですが、案の定固さと痛さにやられました。
グッドイヤーウェルト製法はしっかり作られている分、やはり固いですね。
マッケイ製法の靴を所有していたことがあるのですが、グッドイヤー製法のそれとははき心地が全く違いますね。
その分ソールを交換できる回数が限られている(そんなことはないと思いますけど)のですが。
グッドイヤーマッケイラインは、グッドイヤーウェルトの重厚な作りがありながら、柔らかく足なじみが早いです。
結構感動するレベルです。
革質の良さも関係しているのかもしれません。
1−3−2 重厚な作りなのに、ドレス感ただよう美しいフォルム
グッドイヤー製法の靴は、その凝った作り方ゆえ、見た目に重厚感が現れてしまうことが多いです。
対してマッケイ製法は、作りはグッドイヤー製法ほど重厚ではありませんが、見た目のドレス感や最初のはき心地は抜群です。
オリエンタルのグッドイヤーマッケイラインの靴は、その両方の製法のいいところ取りをしています。
グッドイヤー製法で作っているのに、後半はマッケイ製法で製作することで、重厚な作りでありながら、シャープで美しいドレスシューズのフォルムを実現しています。
これはずるい。
グッドイヤー製法で一生使える革靴が欲しいけど、シャープな形なものってないかなとお探しのあなた、答えはここにあります。
1−4 価格帯は3〜6万円。だが・・・
気になる価格帯ですが、大体3〜6万円(税込)で購入できます。
ただし、先ほど紹介したグッドイヤーマッケイラインは5万円以上するので、ご注意ください。3万円では購入できるのはグッドイヤーラインのものになります。
おすすめはやはりグッドイヤーマッケイラインなので、オリエンタルの革靴を買うなら、5〜6万円は覚悟しておきたいところ。
クオリティを考慮すると、かなりいいと思います。
2 私の所持するクォーターブローグシューズについて
私の愛用靴オリエンタル。
グッドイヤーマッケイ製法。
靴に興味がない人でもかっこいいとよく反応されます。 pic.twitter.com/dMaGhC029O— thyme(たいむ) (@mr_thyme) 2019年5月19日
私はオリエンタルの革靴を1足所持しています。
グッドイヤーマッケイラインで、モデル名はJackman。
クォータブローグのモデルです。
クォーターブローグとは、つま先にメダリオン(穴ぼこ)がなく、トゥとサイドのラインにメダリオンが施されている形を指します。
私はこちらを2018年12月初旬に購入しました。
このブログを執筆時点では、半年ほど経ったことになります。
日に日に愛着が増しております。
2−1 最高にかっこいい形と色
色はブラウンになります。
ムラ感のある色合いがたまりません。
ファッションに全く興味のない私の友人も、この色ムラ感はいいと絶賛したほどです。
興味のない人さえも魅了してしまう革の色。
またこの美しい形。
店頭に並んでいるこいつを見て一瞬で心を奪われました。
その日は買わなかったのですが、そこから1ヶ月、
寝ても覚めてもあの靴のことばかり考える毎日。(いやー辛かった。)
そしてボーナスを手にし、お迎えにあがりました。
その時の感動は忘れません。
2−2 規制靴とは思えないはき心地
試着して驚いたのが、そのはき心地のよさ。
他のものと比べると柔らかいが、柔らかすぎず、適度にフィットする感じ。
(現在半年ほど履いておりますが、さらにフィット感が増しています。)
やわらかい=はき心地がいい
というわけではないということがわかりました。
(後ろからはこんな感じ)
別の靴と履き比べてみると全然違うことがわかります。
また、モデルによって木型がかなり違う印象を受けたので、
実際に履くことをおすすめします。
(そもそも試着しないで靴を買うというのはナンセンスだと思っています)
2−3 ソールの色気
ソールは半カラスです。
半カラスとは、地面につかない真ん中の部分を黒くした仕様のことを指します。
レザーソールの宿命で、削れていますが気にしないでください。
真ん中のくびれのような部分が個人的にたまりません。
色気を感じます。
靴がエロいという表現がよくわからないのですが、
これはエロいということになるのかな?
ソールなんてほとんどの人が見ないと思いますが、
こだわる人は本当こだわるので。
ちなみに画像でもわかるとおり、つま先にスチールを装着しました(スチールトゥ)。
レザーソールのつま先はビビるほど削れるので、
個人的にはスチールトゥ装着をお勧めします。
2−4 間違いなく一生履くほど惚れている
私が所持するオリエンタルの革靴、Jackman。
心の底から買って良かったと思っています。
色、形、はき心地、とにかく気に入る部分しか見当たりません。
家で手に持って眺めてたら30分くらい経っていたことがあります。
間違いなく一生の相棒になるでしょう。
そのくらい惚れております。
3 オリエンタルはどこで買える?
オリエンタルの革靴ですが、非常に良い靴なのに
取り扱いが非常に少ないのが難点…
私が探したところ2店舗見つけることができたので、ご紹介します。
3−1 ワールドフットウェアギャラリー
ワールドフットウェアギャラリー(以下WFG)は、外苑前と銀座(銀座には2店舗)に店舗を構える、革靴のセレクトショップです。
国産のメーカーを中心に、クオリティの高い革靴をセレクトしている印象。
ここでしかお目にかかれないようなメーカーもあるので、オススメの店舗です。
ペルフェットとか、最初見た時は驚きましたね。
あのムラ感は凄まじいですよ。
オリエンタルを購入するとなったら、一番品揃えがいいのはこここじゃないかな?
ちなみに私が購入したのは、GINZA SIX内のWFGです。
銀座にはもう1店舗路面店があるのですが、そこにはグッドイヤーマッケイラインのものがないので注意してください(時期によってはあるかもしれません)。
3−2 SO-KUTSU
SO-KUTSU(ソークツ)は、東京都中野区にある、靴のセレクトショップです。
最寄駅は、東京メトロ丸ノ内線「中野坂上」駅です。
イタリアをメインにヨーロッパのブランド名にとらわれない良い靴をご紹介していきます。ヨーロッパには、まだまだ日本に紹介されていない素晴らしい靴がたくさんあります。 規模は小さくとも、物づくりにすぐれた感度の高いファクトリーと直接やりとりをすることにより、 質の良い靴を厳選して品揃えしていきます。SO-KUTSUに来れば、シーズン毎の靴のトレンドがわかり、 永く履き続けることのできる定番モデルもある。アフターケアやリペアに関する相談もできる。 お客様から信頼され、気軽に立ち寄ることのできる靴の専門店を目指していきます。
(SO-KUTSU HPより抜粋)
あまり聞いたことがない、しかしクオリティは高い。
そんな靴を扱っている印象です。
こちらにもオリエンタルの取り扱いがあります。
近くにお越しの際は寄ってみてください。
3−3 ネットではほとんど購入不可(追記:現在は購入可!)
調べたのですが、オリエンタルの革靴はネットでほとんど買えません。
ソークツさんのオンラインショップにて多少取り扱いがある程度です。
ただし、そもそも革靴は試着なしに買うものではないと思っています。
しっかりと手入れをし、ソールを交換しながら長く履く。
これが革靴だと思っています。
なので、最初のサイズ選びが重要なのです。
靴は試着してから買おう。
(2019/11/26 追記)
現在は、オリエンタルの公式HPにて購入することができます。
時々セールもしていますので、要チェックです。
4 まとめ
今回のお話を簡単にまとめると、
・オリエンタルは奈良の老舗メーカーのオリジナルブランド
・値段帯は3〜6万円だが、凄まじいクオリティである
→特にはき心地、形
・グッドイヤーマッケイラインが素晴らしい
・ネットではほぼ買えない
→店舗でもほとんど取り扱いがない(都内のみ)
→東京にきたら履いてみよう
ぜひ一度足入れしてみてください。
ツイッター(@mr_thyme)やインスタグラム(@mr_thyme)もやっていますので、
ぜひフォローお願いします。
素敵な革靴ライフを。